ネット通販上位300社の自社ECサイトにおける画像データの使われ方を徹底調査「ECサイト画像白書2026」を無料公開
画像最適化の改善施策に対する客観的なデータとして、画像配信効率・画像配信ボリューム・次世代フォーマット採用率・最適化ポテンシャル・CDN活用状況を定量分析した調査レポートを公開

アイデアマンズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:宮永邦彦)は、2026年2月24日、ECサイト284サイトの画像利用の実態を調査・分析した「ECサイト画像白書 2026」を無料公開しました。
URL: https://ec-image-2026.whitepapers.ideamans.com/
レポートの目的と対象者
本レポートは、ECサイトの画像が「重い」「もっと軽くしたい」という課題を抱える通販サイトの運営会社や、画像軽量化のソリューションを提供する制作会社・開発会社を主な対象としています。
画像が重いか軽いかという議論は、これまで感覚的に語られることが多く、定量的な比較が行われる場合でも、類似する少数のサイトを対象にしたものに留まっていたのが実情でした。本レポートでは、約300サイトという幅広いECサイトを対象に、画像データの配信効率・フォーマット採用状況・削減余地などを客観的かつ定量的に調査・分析しています。
自社サイトの画像は業界の中でどのような位置にあるのか。どのくらい改善の余地があるのか。そうした問いに対して、感覚ではなくデータに基づいた判断を可能にすることが、本レポートの目的です。
調査の概要
「第25回ネット販売白書」(通販新聞社、2025年7〜8月調査)に掲載されたネット販売売上上位300社のうち、独自ドメインによる自社公式ECサイトを運営しており、プログラムによる機械的な調査に成功した284サイトを対象としています。サイトごとにトップページ・商品一覧・商品詳細(商品一覧と商品詳細は無作為に抽出)の計5ページをクロールし、約1,500ページ・約10万枚の画像を調査しました。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 調査対象の候補 | ネット販売売上上位300社 |
| 実際の調査対象 | 自社EC運営かつ調査成功の284サイト |
| 調査ページ数 | 1,462ページ |
| 分析画像数 | 99,023枚 |
5つの分析テーマ
本レポートでは、収集した画像データを以下の5つのテーマで分析しています。
- 画像配信効率 — 1メガピクセルあたり何KBで画像を届けているか(KB/Mpx)という独自指標で、サイト間の効率差を定量比較
- 画像配信ボリューム — 1ページあたりの画像数と、画像1枚あたりの平均解像度の2軸で、サイト・商材カテゴリごとの画像の使い方を分析
- 次世代フォーマット — WebP・AVIFの採用率をサイト・商材カテゴリ別に集計し、普及状況と配信効率への影響を分析
- 最適化ポテンシャル — WebP変換・AVIF変換・従来フォーマット最適化の3手法で、各サイトの削減余地をシミュレーション
- CDNによる画像配信 — CDNの種類別に導入状況と次世代フォーマット利用率の関係を分析
調査結果のトピック
以下、レポートに掲載されている調査結果の一部をご紹介します。
画像配信効率ランキング — データの扱いが上手なサイトはどこか
「画像配信効率」(KB/Mpx)は、画像1メガピクセル(1,000×1,000ピクセル相当)を届けるのに何KBのデータを要するかを示す指標です。値が低いほど、同じ解像度の画像をより少ないデータ量で届けられていることを意味します。
以下は画像配信効率が優れたサイトのランキングです。上位サイトは40〜90 KB/Mpx程度と非常に効率的な配信を実現しています。

WebP・AVIFはJPEG・PNGの半分以下のデータ量
フォーマット別に1メガピクセルあたりのデータ量を比較すると、次世代フォーマットの優位性が一目瞭然です。
JPEGの中央値が約200 KB/Mpxであるのに対し、WebPは約100 KB/Mpx、AVIFも同程度と、従来フォーマットの約半分のデータ量で同等の画質を実現できることがわかります。PNGはばらつきが非常に大きく、用途を誤ると配信効率を大きく悪化させる原因になります。

商材カテゴリによって画像の使われ方が大きく異なる
トップページにおける1ページあたりの画像数を商材カテゴリ別に比較すると、ECサイトのジャンルによって画像の利用状況が大きく異なることがわかります。
家具・インテリアやスポーツ・アウトドア、ファッションなど、特に画像を見せることが重要な商材カテゴリでは、トップページだけで中央値が130〜160枚と大量の画像を使用。一方、書籍・メディアやホビー・趣味では60〜100枚程度にとどまります。レポートではこのような商材カテゴリごとの分析も数多く提供しています。

画像を多用する商材カテゴリほど次世代フォーマットの採用が進んでいる
このように家具・インテリアやスポーツ・アウトドアなど、画像を多用する商材カテゴリほど次世代フォーマットへの移行も進んでいます。大量の画像を扱うがゆえに、データ量の削減に対する意識が高い傾向が見られます。対照的に、住宅・DIYや書籍・メディアなどの商材カテゴリでは、まだ次世代フォーマットへの積極的な移行が進んでいない状態です。

約3割のサイトで画像データを半分以下にできる
このようにまだ次世代フォーマットの活用が進んでいないサイトも多い中、もし従来フォーマットの画像をWebPに変換するとどうなるか。シミュレーションの結果、約31%のサイト(284サイト中約90サイト)で50%以上の削減が可能であることがわかりました。さらに20〜50%の削減が見込めるサイトを合わせると、全体の約67%で意味のある削減効果が得られます。AVIFでもほぼ同等の結果です。
まだまだECサイトの画像最適化には多くの改善余地が残っています。

売上規模と画像最適化はほぼ無関係
売上順位と画像配信効率の散布図を見ると、近似線はほぼ水平(ρ = 0.135)で、統計的に有意な相関は認められませんでした。
大企業だから画像最適化に投資できている、あるいは中小規模だから遅れている、ということはなく、売上規模に関係なく技術的な選択と運用次第で画像配信の効率は大きく変わります。裏を返せば、規模の小さなサイトでも適切な対策を講じれば、大手サイトと同等以上の配信効率を実現できるということです。

CDNではCloudflareにおける次世代フォーマットの活用が顕著
通販サイトではCDNも積極的に利用されています。導入サイト数ではAWS CloudFrontが約91サイトと最多ですが、AWS CloudFrontには標準の次世代画像フォーマット対応機能がなく、次世代フォーマット比率が50%を超えるサイトは約20サイトにとどまります。
続いて導入サイト数の多いCloudflareでは、約51サイト中約42サイトで次世代フォーマット比率が50%を超えています。これはCloudflareが標準で提供する画像最適化機能「Polish」を併用しているサイトが多いためと推測されます。Fastlyも同様に、導入サイトは20サイトに満たないものの、多くのサイトが次世代フォーマットへの移行を実現しています。

公開の背景
アイデアマンズ株式会社は「Webフィットネス」という概念を掲げ、画像の最適化によってインターネット通信におけるデータの無駄をなくすことに情熱を傾けてきました。通販サイトを中心に画像最適化サービスを提供する中で、お客様からは「競合サイトと比べてうちの画像は重いのか」「次世代フォーマットに移行するとどのくらい効果があるのか」「画像を掲載しすぎではないか」「CDNはどう活用すべきか」といった、さまざまな観点からご相談をいただいてきました。
しかし、こうした疑問に対してお客様が判断の決め手にできるデータは乏しく、「重い」「軽い」といった感覚的な議論に終始しがちだったのが実情です。私たち自身も提案のたびに簡易的な競合調査を繰り返してきましたが、業界全体を俯瞰する客観的かつ包括的なデータはこれまで存在しませんでした。
今回、売上上位300社を対象に共通の手法で大規模な調査を実施し、本レポートの公開に至りました。自社サイトの現状把握、改善施策の優先度判断、社内外のステークホルダーへの説明資料として、幅広くご活用いただければ幸いです。
調査ツール
本調査の画像シミュレーションには、アイデアマンズ株式会社が提供する「画像最適化 無料診断」を使用しています。Webページ上の画像をクロールし、WebP・AVIF・従来フォーマット最適化の各手法で変換した場合の削減率を自動算出するツールです。
- 画像最適化 無料診断: https://simulator.lightfile.net/
レポート情報
- レポート名: ECサイト画像白書 2026
- 公開日: 2026年2月24日
- 利用料金: 無料
- 対象読者: ECサイト運営者、Webエンジニア、マーケター、CDN事業者
- URL: https://ec-image-2026.whitepapers.ideamans.com/
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アイデアマンズ株式会社について
- 会社名: アイデアマンズ株式会社
- 所在地: 東京都港区
- 代表者: 代表取締役 宮永邦彦
- 設立: 2005年11月
- 資本金: 1,800万円
- 事業内容: ソフトウェアやWebサービスの企画・開発・販売
- Webサイト: https://www.ideamans.com/